忙しい医師のためのデジタルデトックス入門|SNS疲れ・情報過多から抜け出す3ステップ

メンタル・対人スキル

医師という仕事は、ただでさえハードワーク。さらに医療の世界は常に進化しており、日々の診療に加えて、自己研鑽や情報収集も欠かせません。
その中で、SNSやインターネットとの付き合い方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

「気づけば寝る前までスマホを見てしまう」「オフのはずなのに気持ちがずっと仕事モードのまま」
そんなあなたにこそおすすめしたいのが、**“デジタルデトックス”**という選択です。

今回は、忙しい医師でも無理なく始められるデジタルデトックスのメリットと具体的な方法を、実体験をもとにご紹介します。


なぜ医師こそデジタルデトックスが必要なのか

医師という仕事は、ただでさえ激務
それに加えて、医学の世界は日進月歩で進化し続けており、常に最新の知識を取り入れ、自己研鑽を続ける必要がありますよね。

そんな中で、勉強や情報収集の場として欠かせないのがインターネットです。最新の論文、学会情報、医療ニュース…。正しい情報を選び取るために、ネットとの付き合いは避けて通れないものになっています。

さらに最近では、医師同士や他職種とのつながり、情報発信などの目的でSNSを使う人も増えています。便利ではあるものの、ふと気がつくと
「仕事の延長のような感覚でSNSを見てしまっている」
「休んでいるつもりでも、頭の中はずっと“ON”のまま」
そんな風に感じることはないでしょうか?

オンとオフの境界がどんどん曖昧になっている今、意識的に“情報から離れる時間”をつくることが、実はすごく大事になってきています。


デジタル依存がもたらす5つのデメリット

私たちは日常的にスマホやPCに囲まれて生活していますが、これらに無自覚に依存している状態が続くと、じわじわと心身に悪影響を及ぼします。
特に医師のように仕事で頭を酷使する立場だと、疲れているのに“情報”から離れられない状態になりがちです。

では、具体的にどんなデメリットがあるのでしょうか?


① 睡眠の質が下がる
寝る前のスマホ使用によって発せられるブルーライトは、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑制します。
その結果、寝つきが悪くなり、眠りが浅くなる → 翌朝の疲れが取れない…という悪循環に。


② 集中力の低下・過剰労働の原因に
スマホでの**マルチタスク(SNS見ながらLINE返信しつつ調べ物)**が当たり前になると、脳が常に切り替え作業を強いられ、集中力が著しく落ちます
それによって「なんかずっと疲れてる」「終わった気がしない」という状態に陥ることも。


③ なんとなくの時間浪費 → 自己嫌悪
ソーシャルゲームやSNSを“ちょっとだけ”のつもりで始めたのに、気づけば1時間…。
そういった無目的な暇つぶしが積み重なり、自己嫌悪に陥るというパターン、心当たりのある方も多いのではないでしょうか?


④ SNSによる比較と感情の消耗
SNSを見ていると、どうしても他人のキャリアや生活と自分を比較してしまう瞬間があります。
その結果、妬み・焦り・怒りといった本来不要な感情に消耗してしまい、メンタルが落ち込みがちに。


⑤ オフタイムでも完全にリラックスできない
ようやく仕事が終わったのに、ついSNSや医療系ニュースを追ってしまう…。
そうやって**“情報に追われる状態”を自分で作ってしまうと、体は休んでいても心がオフにならない**んですよね。


私自身もすべて経験済みですが、どれもじわじわ効いてくる“静かなストレス”です。
こうした習慣が積み重なると、**気づいたときにはエネルギーが枯渇していた…**なんてことも。

だからこそ、次のステップでは「どうやって無理なくデジタルから距離を取るか」が大事になってきます。

医師におすすめのデジタルデトックス3ステップ

✅ ステップ① 通知やメルマガをオフにする

LINEやメール、ニュースアプリ、楽天のメルマガなど…。気づけば毎日ものすごい数の通知が届いていませんか?
中には「これ、開いてもいないな…」というものも多いと思います。

本当にすぐ返事が必要な連絡以外は、思い切って通知を全部オフにしてしまいましょう。
一つ一つは小さなストレスでも、積み重なると集中力を切らす原因や、無意識の疲労につながります。

私は楽天のメルマガ系は全部解除して、LINE通知も個別チャット以外はオフにしています。
これだけでも脳のリソースがかなりスッキリするので、ぜひやってみてください。


✅ ステップ② 寝る前の30分はスマホを触らない

「そろそろ寝よう」と思ってベッドに入ったはずなのに、
気がつくと1時間TikTok見てた…
そんなこと、誰でも一度はありますよね(笑)

この習慣、やめるだけで睡眠の質が劇的に変わります。

おすすめは:

  • 📘 紙の本を読む
  • 📗 Kindleペーパーホワイトを使う(ブルーライトが少なく、目に優しい)

読書は純粋に勉強にもなりますが、それだけじゃありません。
実は「読書はたった6分でストレスを68%軽減した」という研究もあるほど、リラックス効果が高いんです。


✅ ステップ③ 完全オフラインの時間をつくる

これが最も効果的で、個人的に一番おすすめしたいステップです。
とはいえ、スマホを完全に断つのはなかなかハードルが高いので、自然にスマホから離れられる環境をつくるのがコツです。

たとえば:

  • 🛁 お風呂にスマホを持ち込まない
  • 🚶‍♂️ 散歩に行くときはスマホを家に置いていく
  • 🔥 サウナ・温泉・マッサージなど「スマホ禁止」の場所に行く

「スマホを断つ」ではなく、「持ち込めない場所に行く」と考えるとグッと気楽になります。

こういった完全にオフラインの時間にこそ、
ふと「今後のこと」「自分が本当に大切にしたいこと」を考える余白が生まれるんですよね。
そういう時間を持つだけで、未来が少しひらけていく感覚があると思います。


実践して感じた変化と効果

デジタルデトックスを少しずつ取り入れてみて、私自身に起こった変化をまとめてみました。
どれも「本当にちょっとした工夫」から始まっていますが、生活と心に大きな余白が生まれたと感じています。


1. 寝つきが良くなり、読書が“自然な睡眠導入剤”に

  • 読書はリラックス効果も高く、気づけばスーッと入眠できるようになった
  • 寝る前のスマホをやめて読書に切り替えたことで、自然に眠くなるように

2. 朝の目覚めがスッキリし、朝時間を有効に使えるように

  • 質のいい睡眠のおかげで、朝に余裕ができた
  • 朝筋トレや、軽く朝食を取る時間が持てるようになり、1日のスタートが快適に

3. 情報の断捨離で“脳のリソース”がクリアに

  • メルマガやSNS、ニュースアプリなど不要な情報を極力カット
  • 限られた注意力を、本当に重要なこと(仕事・勉強)に向けられるようになった

4. SNSとの距離が整い、心の平穏が戻った

  • 「他人と比較して落ち込む」「なんとなく焦る」ことが明らかに減少
  • 必要な時だけ見るスタイルに切り替えたことで、メンタルが安定しやすくなった

5. 実際の自由時間と精神的な余裕が増えた

  • 情報に振り回されない生活は、思っている以上に快適
  • やるべきことに集中できるからこそ、本当の意味で“自由”な時間が手に入った

こうして振り返ってみると、どの変化も小さな選択の積み重ねなんですよね。
でも、その一歩が連鎖して、自分の心と体に大きな変化をもたらしてくれるのを実感しました。

まとめ|忙しいからこそ「情報を手放す時間」が必要

医師という職業は、どうしてもハードワークになりがちです。
日々大量の情報に囲まれ、頭も心もフル稼働。
だからこそ、意識的に“必要のない情報”をシャットアウトして、脳と時間のリソースを守ることが本当に大切です。

そのための手段が、デジタルデトックスです。

スマホやSNSをゼロにする必要はありません。
大事なのは、**「自分にとって本当に必要な情報だけを選び取る習慣」**を作ること。
通知をオフにする、寝る前のスマホをやめる、週に1回だけでもオフライン時間をつくる――
そのどれもが、小さなようで大きな変化を生み出してくれます。

忙しい医師だからこそ、「余白」を意識して作ることが、
日々の集中力やメンタルの安定、そして自分らしい時間の確保に直結します。

ぜひ、今日からできることを一つだけでも始めてみてください。
きっと、自分の中のリズムが少しずつ戻ってくるはずです。

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