「フリーランス麻酔科医って、結局いくらもらえるの?」
これ、転職を考え始めた人から一番聞かれる質問。僕も医局にいた頃、めちゃくちゃ気になってた。ネットで調べても、なんかフワッとした情報ばっかりで。
だから今回は、僕自身のリアルな話をベースに、できるだけ正直に書いてみる。ただし「すげー稼いでるぜ!」みたいな話じゃないので、そういうのを期待している人はそっと閉じてください。
うさ子 フリーランスって稼げるイメージあるけど、実際どうなんですか?
ナマケン ぶっちゃけ人による。でも僕の場合を正直に話すね
医局時代の年収ってどんな感じだった?
基本給+当直手当+ボーナスの構成。額面は悪くないが、時給換算すると拘束時間に見合わないケースが多いです。
医局時代の給料って、構造がちょっと独特なんだよね。基本給があって、そこに当直手当やらオンコール手当やらが乗っかって、さらにボーナスが年2回。額面だけ見ると「まあ悪くないかな」って思える数字にはなる。
でも、冷静に考えてほしい。当直明けでフラフラのまま通常勤務して、土日もオンコールで気が休まらなくて、それで得られる年収を「時給換算」したら……正直あんまり考えたくない数字になる。
とはいえ、常勤には常勤の強みがあるのも事実。退職金、厚生年金、住居手当、学会参加費の補助。こういう福利厚生って、目に見えにくいけど実はかなり大きい。特に退職金は長く勤めるほど効いてくるし、厚生年金は将来の安心につながる。
だから「常勤は損」なんてことは全然ない。安定って本当に価値があるもので、僕はそれを手放した側だからこそ余計にそう思う。
フリーランスになって年収はどう変わった?
週4日・当直なしで医局時代より約500万円増。ただしボーナス・退職金・福利厚生はゼロで、すべて自己管理です。
結論から言うと、週4日勤務・当直なしで、医局時代より500万くらい増えた。
……と書くとすごそうに見えるかもしれないけど、これにはカラクリがある。フリーランスの麻酔科って日給が高めに設定されていて、週4日でも月の勤務日数で掛け算すると、常勤の月給を普通に超えてしまうんだよね。
もちろん、その分ボーナスはゼロ。福利厚生もゼロ。退職金もゼロ。全部自分で管理しないといけない。でも僕の場合は、月々の給与増でそのあたりを十分カバーできた。
稼ごうと思えばもっと稼げる環境ではある。週5日にしたり、当直ありの案件を入れたり。でも僕はそうしなかった。休みが多いほうが人生楽しいから。年収を最大化するより、週3日の休みで好きなことをやれる生活のほうが、僕には合ってた。
「稼げる=偉い」じゃないと思う。何を大事にするかは人それぞれで、僕はたまたま「時間」を選んだだけの話。
フリーランス麻酔科医の収入モデル3パターン
週3日で1,500〜1,900万円、週4日で2,000〜2,500万円、週5日で2,500〜3,000万円が目安です(日給13〜15万円)。
僕の周りのフリーランス麻酔科医を見ていると、だいたい3つのパターンに分かれる。日給の相場感と合わせて、ざっくりまとめてみた。
| タイプ | 勤務日数 | 年収レンジ(目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ゆったり型 | 週3日 | 1,500〜1,900万円 | 自由時間最優先。副業や趣味に全振り |
| バランス型 | 週4日 | 2,000〜2,500万円 | 収入と休みのバランス重視。僕はここ |
| がっつり型 | 週5日 | 2,500〜3,000万円 | 収入最大化。当直込みならさらに上も |
※日給13〜15万円、月20〜22日勤務で計算。エリアや施設によって差あり。
僕が週4日の「バランス型」を選んだのは単純な話で、週3日も休みがあると生活の質が全然違うから。平日に役所に行けるし、趣味の時間も取れるし、何より「明日も休み」という精神的余裕がデカい。
うさ子 週3日でも生活できるんですか…?
ナマケン 麻酔科は日給が高いから、週3日でも常勤の手取りとそんなに変わらなかったりする
お金の不安、正直なところ
ボーナスなし・閑散期の収入減・社会保険の自己管理が主な不安要素。ただし麻酔科は需要が高く仕事がなくなる恐怖は少ないです。
フリーランスになって収入が増えたとはいえ、お金の不安がゼロになったわけじゃない。むしろ、常勤時代にはなかった種類の不安が出てきた。
まず、ボーナスがない。これは分かっていたことだけど、12月とか6月になると「ああ、前はここでドカンと入ってたよな」ってちょっとだけ寂しくなる。月の収入でカバーできてるとはいえ、まとまったお金が入る感覚って独特の安心感があったんだなと気づいた。
それから、閑散期の問題。GW、お盆、年末年始。病院の手術が止まると、フリーランスの仕事も止まる。つまりその月は収入がガクッと下がる。最初の年はこれが結構ストレスだった。「来月大丈夫かな」って。
あと地味にめんどくさいのが社会保険の自己管理。国民健康保険、国民年金、確定申告。常勤なら全部会社がやってくれてたのに、今は自分でやらないといけない。慣れれば大したことないんだけど、最初は本当に手探りだった。
ただ、救いなのは「場所を選ばなければ仕事はある」ということ。麻酔科のフリーランスは需要が高いので、「仕事がなくなる」という恐怖はほとんど感じたことがない。これは科によってかなり違うと思う。
→ フリーランス麻酔科医の税金対策|ふるさと納税・NISA・iDeCoでお金の不安を減らす方法
収入を安定させるためにやったこと
紹介会社を複数使い案件ソースを分散、定期非常勤+スポットの組み合わせで月の振れ幅を抑えるのが効果的です。
不安を感じながらも、なんとかなった。というか、なんとかするために工夫した。
一番効いたのは、紹介会社を複数使うこと。1社だけだと案件が偏るし、閑散期に「今月は紹介できる案件ありません」と言われたら詰む。だから僕は複数の会社に登録して、案件ソースを分散させた。これで「どこかしらから案件が来る」状態を作れた。
あとは「定期非常勤+スポット」の組み合わせ。毎週決まった曜日に入る定期案件で収入の土台を作って、空いた日にスポット案件を入れる。これで月ごとの振れ幅がかなり小さくなった。
お金の管理面では、生活費を見直して余剰分をNISAに回すようにした。フリーランスは退職金がないから、自分で資産を作っていかないといけない。最初は不安だったけど、積立投資を始めたら「将来のお金」に対する漠然とした恐怖がだいぶ薄れた。
→ 麻酔科医におすすめの転職エージェント8社を本音で比較【2026年版】
→ 医師におすすめのNISA活用法|初心者でも始めやすいインデックス投資の基本
常勤とフリーランス、どっちがいいの?
どちらが上ということはなく、安定重視なら常勤、時間の自由を最優先にしたいならフリーランスが合います。
これ、よく聞かれるんだけど、正直「どっちが上」とかないと思ってる。全然違う生き方だから、比較すること自体がちょっとズレてる気がする。
安定を重視するなら、常勤が最適解。これはマジでそう思う。毎月決まった額が入って、ボーナスがあって、退職金が積み上がって、社会保険も手厚い。家族がいて住宅ローンを組むなら、常勤の信用力は圧倒的に強い。
一方で、時間の自由を最優先にしたいなら、フリーランスのほうが合う。僕は「心の余裕」を取った。年収が増えたことよりも、週3日休めるようになったことのほうが、生活の満足度への影響は大きかった。
当直明けでボーッとしながら外来をやっていた頃の自分と、今の自分を比べると、顔つきが違うと言われる。それくらい、精神的な変化は大きかった。
→ 【医局に疲れたあなたへ】フリーランス麻酔科医が語る、転職して良かった5つの変化
うさ子 まずは自分が何を大事にしたいか、ですね
ナマケン そう。年収だけで決めると後悔する。僕は休みが増えたことが一番嬉しかった
まとめ
年収増より「自由な時間が手に入ったこと」が最大の収穫。お金の不安は工夫次第でなんとかなります。
フリーランスになって年収は増えた。でも振り返ると、それよりも「自由な時間が手に入ったこと」のほうがずっと大きかった。お金の不安はゼロにはならないけど、工夫次第でなんとかなる。大事なのは、自分が何を優先したいかを決めること。

この記事を書いた人:ナマケン
フリーランス麻酔科医。転職エージェントは8社以上を実際に利用し、忖度なしの本音レビューをお届けしています。「もっと早く知りたかった」と思った情報を、同じように悩む仲間に届けたくてブログを始めました。